ああっ
　
しまった
　
すみません
「R's」何ですけれどもね
彼方にはOP無いですごめんなさい
OPはうしゃぎだけですごめんなさい
　
なので「あるず」へは簾太郎に用事がある方と
OP以外にも興味あるんだぜぇって奇特な方以外は
行かなくても大丈夫な感ぢでお願いします（？？）
　
いや逝って下さっても大丈夫ではあるんですがね…
「あるず」は全然違うじゃんるなんでね…
分かりずらくてモウシワケナイ……
ほんと迷子になってたらすみません…とほほのほ

　
"莫迦な事を"
　
　
その時は本気でそう想ったのだ
　
　
　
　　
　
　
　
　
　
「行くなとでも謂って欲しいか」
　
　
氷塊よりも凍えた眸が囁いた
　
　
煌煌と輝く望の月にも似た
その双眸に己を姿を映し
　
歪みの一切を捨て去った黄金色が問う
　
　
"どうして欲しい"
　
　
答えは決まっていた
　
最初から己の中には其れしか無かったのだから
　
「……」
　
なのに己は
　
唇を開いたきり
それ以上の言羽を吐き出せず
　
間抜けにもただ呆然と
男の前で立ち尽くすばかりだった
　
　
"何故"
　
　
己の欲したモノはただ一つだ
　
其処へと至る為にこの路を選んだ
　
なのに何だ
　
この有様は
　
　
"どうして欲しい"
　
　
男の腕が伸び
柔らかな仕草で頬を撫でられる
　
ぎくりと殻ダが強張り
身が竦んだ
　
　
"違う"
　
　　
己の求めた掌は"コレ"では無い
　
　
煌めくぬばたまの刃波
風を裂く紅の陰影
闇に沈む漆黒の足音
　
　
男の纏う虚に血が凍りつき
次には心臓が激しく脈打つ
　
踠く程に渇望し
足掻く程の苦痛にのたうち回る
　
そうやって己が欲したのは…
　
　
　
「違う」
「ならどうして逃げ出さぬ」
「それも違う」
「わからんな」
　
　
愛か
慾か
　
　
切っ先を突きつけられた時の
あの高揚感
　
己の芯までもが打ち震え
これ以上無いと謂う程に興奮し
眩暈を覚える
　
ああ
　
快楽とも
快感とも
愉悦とも
喜悦とも
　
何れでもなく
何れでもある
　
　
その何れもを惜しみなく己に与える男が
心底愛おしい
　
　
男が傍にと望めば
己は頷いてしまうかもしれない
　
だがそうする事を
己自身が赦せる筈もなく
　
どうして欲しいかと問われても
力なく項垂れるしかない
　
「行くなとでも謂って欲しいか」
「違う」
「ならば何故そんな貌をする」
「違う」
「どうして欲しい」
「違う」
「ロロノア」
「違うんだ」
　
　
そうじゃなくて
　
　
頼むからもう何も謂わないでくれ
　
　
そうじゃないんだ
　
　
でなきゃ
　
　
そうじゃない
　
　
己は
　　
　
　
　
　
　
永遠に此処から抜け出せなくなる
　　
　
　
　
　
　
　
"莫迦な事を"
　
そう想ったのは己の本心か
それとも男の本心か
　
短く刈った髪を丁寧に撫でる
その大きな掌を振り払う事も出来ず
　
かと謂って愚かな己は
男に縋る事も出来ずに
　
ただただ
　
何処へも逝き場を喪ってしまったこの想いに
泪するばかりだ
　

　　
何時かアタシのいない何処かへ帰ってしまうのでしょう？

だからいいのです

今だけアタシを大切に想ってくれているだけで

今だけ在ればアタシには充分な時間なのです

何時か居なくなってしまうとわかっていても

アタシには今さえコノ幸せが在ればいいのです

それで充分なのです
　

　
咲らってクダサイ愚かなアタシを
　　
アタシは間抜けにもアナタに恋をしてしまったのです
　　
アイシテしまったのです
　　
　
なんて愚かで間抜けで情けない事でしょうか
　　
こんな事アリエテはイケナイのです
　　
　
アタシは独り
　
　　
独りで生きてゆかなければイケナイのです
　　
　
ダレの手も借りず
ダレもアイさず
ダレも居ない
　　
　
アタシの存在する場所は真っ暗で何も無いトコロなのです
　　
　
アナタが
　　
　
アナタが現れるマデは
　
　
　
　
「どうした」
「へ？何がだよ？」
「いや…惚けたような貌をしておるから」
「あ…いや……ちょっと考え事してた」
「……また手の掛かる船長の事か」
「やー…今のはまた違う奴の事」
「お前は忙しいな」
「まぁな」
「……良い事だ」
「そうか？」
「…考える相手も居らぬ己よりは…な」
「……………」
　
　
　
　
（どうしてそう謂うコトを）
　
　
　
　
あの時
　
　
アタシを愚かで間抜けで情けないモノに変えてしまった
　
　
あの時
　
　
アタシの夢幻のハートに
　　
ぽう
　　
と
　　
焔が灯されたのです
　
　
　
　
「…今度は何だ」
「何がだよっ」
「……眉間に皺が」
「うるせぇっ」
「………本当に忙しい奴だな」
「…………っ」
　
　
　
　
（誰がそうさせてんだっ）
　
　
　
　
咲らってクダサイ愚かなアタシを
　　
　
あの日から
あの時から
あの瞬間から
　
　
真っ暗だったアタシの世界が
まばゆい程の光りに包まれて生まれたのです
　　
アタシはアナタに逢う迄は存在しないも同然だったのです
　　
　
ああ
なんて事でしょう
　
　　　　
愚かで間抜けで情けないアタシを
　　
アナタが生んだのです
　　
アタシはアナタに逢うまでは
　　
それはもうとても素晴らしい存在だったのに
　　
　
スベてアナタがカえてしまった
スベてアナタがダメにしてしまった
　　
　
スベてアナタが
　
　
　
　
「ほらっさっきの続きすんぞっ」
「ふむ……もう少し休んでからでも良かろう」
「時間がねぇんだよっ」
「…………やれやれ」
　
　
　
　
だから
　
　　
「責任とってもらうからなっ」
「ん？何のだ？」
「こっちのハナシだっ良いから行くぞっ」
「………そうか」
　　
　
アシカラズ
　

　
　
「ぉおいっ
ちょっと来てみろよ虎吉っ」
「とらき…っ？？？？？なっなにっっ？？」
「オメーの事だって
ホラっ
とっとと来いってっ見ろよ此れっ」
「………何だ…？」
「同盟加入者が増えてんぜ？
すげーじゃねぇかコレ」
「………………凄いのか？」
「莫迦っお前管理人泣いて悦んでんだぞ？
己が思うにたぶんきっと……
いいやっ
大凡大まかにしてすげぇ事に決まってるっ」
「………………（分かってないな……）」
「まぁ兎に角だっ
取りあえず花でもやっとくか」
「……………………………………………あっ……己もか」
「当たり前じゃねぇかっ寝ぼけてんなよ？」
「……そうか…」
　
　
と謂う訳で
　
ずずいと花（雑草）を差し出し
男が二人
　
　
「わりぃなっ」
「すまない…」
　
　
良くも悪くも
此れが彼等なりの最高の咲顔
　
　
どうそよしなに
末永くご贔屓に
　
　
頭を垂れるかわりにささを注いで
にんまりともう一つおまけに微咲んだ